「TikTokの画面越しに現れた王子様?」今の時代、出会いはリアルだけじゃない。
スマホを開けば世界が広がり、運命的(かもしれない)出会いも、たった数秒の動画で始まる。
そう、TikTokがきっかけになることだってある。
その日、いつものように暇つぶしでTikTokをスクロールしていると、突如画面に現れた眩しすぎるホスト。
見慣れたはずのスマホ画面が、まるで映画のワンシーンのように輝き出す。流れる音楽に合わせて軽くウインクしながら、さらりとシャンパンを持つ彼。
コメント欄は「かっこいい!」「会いに行きたい!」で大盛り上がりだ。「誰!?」と思った瞬間、もう私は彼のアカウントをフォローしていた。
動画を見れば見るほど、そのホストはただのイケメンではないことがわかる。
トークは、微妙だけど、微妙の間が面白いし、気取った感じがないのが良い。
気づけば、毎朝のようにTikTokのライブ配信をチェックするのが日課になっていた。
画面越しに繰り広げられる彼と視聴者たちとの独特のやり取りは、なんとも言えない親近感を感じさせる。
ある日、ふと彼が言った。「配信もいいけど、会いに来てくれたらもっと楽しいよ!」正直、迷った。
ホストクラブに行くなんて、これまで考えたこともなかった。
でも、“配信で見ていたあの世界”に実際に足を踏み入れるとどうなるのか、気にならないわけがない。
そして、私はついに行った。扉の向こうで待っていたのは、まさに配信で見たあの彼そのもの――いや、それ以上に現実の彼は存在感があった。
ライブ配信では伝わらなかったプロフェッショナルな気遣いやリアルな魅力が、目の前で炸裂していた。
ふと彼が、私の方をみて、「TikTok配信を見てくれてたんだよね?」そう言いながら微笑む彼に、私は思わず笑ってしまった。
まさか、あの画面の向こうで話をしていた彼と、こんな風に直接話す日が来るなんて思ってもいなかった。
これが単なる好奇心で終わるのか、それとも新たな物語の始まりになるのか。
それはまだわからない。でも確かなのは、TikTokという小さな画面が、思いもよらない扉を開いてくれたということだ。
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